スポンサーリンク

極右メローニ氏、イタリア初の女性首相に-中道右派の過半数確実

25日投開票のイタリア総選挙は、極右「イタリアの同胞(FDI)」などで構成する中道右派連合が上院(定数200)で114-126議席、下院(同400)で227-257議席を獲得し、いずれも過半数を占める見通しだ。出口調査の結果に基づき、イタリアの公共放送RAIテレビが伝えた。

  メローニFDI党首がイタリア初の女性首相となり、第2次大戦後では最右翼の政権を率いることが確実な情勢だ。出口調査によると、FDIとサルビーニ党首が率いる「同盟」、ベルルスコーニ元首相が党首を務める中道右派「フォルツァ・イタリア(FI)」で構成する中道右派連合の得票率は約43%、FDIだけで約25%に達すると予想。

ドラギ内閣の崩壊に伴い実施された総選挙の結果を受け、マッタレッラ大統領はメローニ党首に次期政権の組閣協議を主導するよう要請する見込みだが、新政権発足には数週間を要する可能性がある。

  FDIはファシストの流れをくむ。1990年代に極右活動家として政治的キャリアをスタートさせたメローニ党首(45)は今回の選挙キャンペーンでも、欧州連合(EU)や移民、LGBTQ(性的少数者)グループを激しく攻撃した。その一方で、政権に就けばイタリアの巨額の政府債務抑制に努め、外国との同盟関係やロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援に異を唱えることはないと有権者や投資家の説得を試みた。

  イタリアの新政権は、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー不足が激しいインフレを招き、成長を損なう状況への対応を迫られる。複合的な危機が財政に打撃を与え、欧州中央銀行(ECB)が追加利上げに動くとの観測が高まる中で、昨年12月時点で1%を下回っていたイタリアの10年国債利回りは4.3%を上回る水準に上昇。

  26日の外国為替市場では、ユーロの対ドル相場は一時0.3%安となったが、底堅く推移し、日本時間26日午前10時40分時点で1ユーロ=0.9649ドルで取引。

  バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為替ストラテジスト、ジェフリー・ユー氏は「かなり決定的な結果だ。ドラギ政権の改革プランから逸脱するかどうかが問題であり、それはEUからの資金フローが維持されるかどうかに影響する」と指摘。

スポンサーリンク

為替・FX

Posted by 速報部長